交通事故の加害者が未成年だった場合は誰に賠償責任があるのか

車の免許は18歳から取ることが認められています。

そのため、未成年者が交通事故の加害者になるというケースは少なくありません。

基本的に未成年者には十分な収入がありませんが、交通事故の多額の損害賠償はどのように支払われるのでしょうか。

未成年者と両親に損害賠償の請求はできる?

未成年者と両親は別人であるため、両親に請求することができないのが原則となります。

ですが、両親に監督義務違反がある場合や、両親に運行供用者責任を問うことができる場合には加害者側の両親に損害賠償を請求することも可能となります。

監督義務違反

保護者子供が交通事故を発生させる危険性があるにもかかわらず、親権者が放置した結果、事故が発生した場合には監督義務違反を問うことができます。

監督義務違反が認められるには、子どもが高熱、飲酒、過労等、運転するには適切でない状態にあったにもかかわらず、子の運転を制止しなかった場合等が考えられます。

運行供用者責任

加害者の乗っていた自動車が両親の所有物であり、自賠責保険なども両親が契約していた場合や親子で乗車していた場合などは、親自身が運行供用者にあたるため、親が自賠法3条による責任を負います。

ただし、この場合の損害賠償の範囲は人身事故に限られますので、注意しましょう。

加害者が未成年で損害賠償を支払えない場合の請求先

保険会社に請求

任意保険が適用される場合には、迷わず保険会社に損害賠償請求をしましょう。

親に請求

保険が適用されない場合で未成年者本人に支払い能力がない場合には、親に監督者責任や運行共有者責任が発生しないか検討します。

どちらかの責任が発生すれば親に対して全額の損害賠償責任が可能となります。

親に発生する可能性のある責任は以下の3種類です。

車の所有者に請求

未成年者が他人名義の車で事故を起こした場合には、車の所有者に責任追及することが可能です。

友人の車ならその友人、会社の車なら会社に損害賠償請求可能です。

会社の車の場合、その会社が保険に入っていれば保険が適用されますので、保険会社と示談交渉を進めることができます。

自賠責保険に請求

相手が自賠責保険に入っている場合、自賠責保険から最低限の補償を受けることができます。

しかし、適用されるのは人身事故の場合のみで、物損事故には補償がないので注意しましょう。

人身事故でも支払われる保険金の金額はかなり低額で、発生した損害の全額を受けとることが不可能なため、不足する部分は未成年者や親などの他の責任者に請求する必要があります。

政府保障事業を利用

相手が自賠責保険にも入っていない場合には政府保障事業という制度を利用して、最低限の補償を受けることができます。

政府保障事業とは、自賠責保険が適用されない場合において、政府が被害者に自賠責相当分のてん補金を支給する制度です。

まとめ

交通事故の加害者が未成年だった場合には、賠償責任の相手は誰になるのか判断するのが難しいものです。

その場合、弁護士に相談することでスムーズな対応をすることが可能となります。

被害者側の保険に弁護士特約がついていれば、弁護士費用をかけずに依頼ができます。

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